◆藤本なおや 委員  財政全般、時間があれば入札、もろもろ。
 杉自のアンカーですので、よろしくお願いします。
 初めに、監査意見書から1点お伺いいたします。
 この中の総合的判断は、例年にも増してボリュームがあって丁寧にまとめられているのかなと、こう感想を持っておりますけれども、この中で、実質収支比率について7.5%になった、この率の上昇は一概に問題ないと、こう結論づけられておりますけれども、この理由について伺っておきます。

◎監査委員事務局長 実質収支の比率ですけれども、これは財政運営の状況を判断する指標。従来、経験則的に3から5%というふうに言われておりますけれども、時代状況も変わってきたということがございますし、必ずしもこのパーセンテージにとらわれる必要はないと、こういうことでございます。

◆藤本なおや 委員  それで、ここに17年度の決算意見書を持ってきたんですよ。この中に、実質収支比率についてこう書かれてあるんです。「実質収支額の増加は、財源の有効活用面での問題もあることから、適正な範囲にとどめることが望ましい。」と、去年の監査意見書にこういうふうに書いてあるんです。ことしになったら、剰余金はその財政余力の向上を意味するものだからいいんだと。この1年間で監査意見書が180度変わったわけですね、意見が。これはどういう見解なのかということと、また、区の財政において、こういう剰余金をよしとするような財政運営に転換をしたのか。その辺、2つの観点からお伺いします。

◎代表監査委員 確かに審査意見書の表現は変更になっております。ただ、18年度、今回の意見につきましては、問題がないと言っているわけではありませんで、「一概に問題のある数値とは言えない」と言った上で、その上で、今後、こうした財政余力の活用方策について十分検討してほしいという要望をいたしております。
 先ほど、事務局長がご説明したとおりでございますけれども、3から5%という数値、これは従来言われてきたものであって、今回、それより非常に高い数値になっているけれども、いろいろな状況変化の中で、そうした事態が起きる、これは直ちにその数値からだけ見て問題があるということではなくて、そうして生まれた財政余力というのをどう活用するのか、このことによってその事柄の意味というのは大きく変わってくるんだろうと、そういうことで、今後の十分な検討を要望したところでございます。

◎財政課長 18年度の実質収支比率は7.5%ということでございます。実質収支比率は、標準財政規模に対する実質収支額の割合ということでございますので、あくまでも相対的なものと考えてございます。やはり財政規模等のそういった状況にも影響されますから、どの水準が適切なのか、また、確かに3%から5%は経験的に適正水準と言われておりますけれども、それは一概には言えないんだろうと思います。現に23区でもかなりの大きな開きがございますし、特に都市部といいますか、23区では各区、杉並を含めて、人件費の削減でありますとか、いろいろ歳出削減、効率的な執行の努力をしておりますから、そういった影響というのもあると思います。
 私ども、「財政余力」と決算審査意見書にはありますけれども、決して余力といいますか、余分なもの、ゆとりというイメージをされてしまいますと、ちょっと困惑するわけですけれども、決して余力とは考えてございません。財政運営のあくまでも結果ということで、これにつきましては、今回、補正2号でも補正予算として計上させていただいておりますけれども、将来の不測の事態に備えるでありますとか、喫緊の区民のニーズにこたえるといった形で、いずれにしても区民福祉の向上というものに還元されるものでございますので、そういったことでご理解いただければと思います。

◆藤本なおや 委員  わかりました。では、次の質問に行きます。
 6月15日に、地方公共団体の財政の健全化に関する法律、いわゆる財政健全化法が成立をいたしました。これについて何点かお伺いしますが、旧法に基づく財政再建制度と異なる特徴はどういったものなのか。また、財政健全化を判断するための4つの指標について、この詳細についてお伺いをいたします。

◎財政課長 6月に成立いたしました財政健全化法なんですが、それ以前は、地方公共団体の財政再建特別措置法ということで、半世紀以上続いてまいりました。これまでの仕組みといいますのは、基本的に、赤字団体が財政再建団体になるかどうかというのは赤字団体の任意ということでございましたけれども、今回は、一定の比率を設けて、そして、その比率を超えた場合には、再生計画といいますか、再建計画が義務づけられるということがございます。
 それから、旧法ではいろいろな財政情報の開示というものが不徹底であった、あるいは早期に財政悪化を捕捉して改善するという、そういう手だてがない、そういった問題点といいますか、欠陥というか、それがございまして、夕張ショックといいますか、夕張の財政破綻というものを一因として、それが1つの原因として、旧法の見直しが行われたということで、財政健全化法が6月に制定されたわけなんですね。
 この特徴といたしましては、新たに4つの財政指標を設けて、その開示を徹底していく。あわせて、その指標が悪化をした段階で、できるだけ早期に発見するということで、まだ基準は出てないんですけれども、まずは財政の再建計画をつくるということ、さらに悪化した場合には財政再生計画ということで、いわば2段階の再生手続で、できるだけ早く、早期に財政悪化を食いとめて健全化に向かうという、そういう手段、手だてが講じられるということでございます。
 その新たに設けられました4つの指標なんですが、1つは実質赤字比率ということで、これは一般会計というか、普通会計に占める赤字の割合、2つ目が連結の実質赤字比率ということで、全会計に占める赤字の割合、それから3つ目が、実質公債費比率といいまして、これは昨年度から地方債の発行が許可制から協議制になったということを踏まえまして、新たに地方債の発行の基準ということで設けられたものですけれども、全会計に占める、単なる公債費だけではなくて、公債費に準じた経費を含めてどの程度の割合になっているかという比率、それから将来負担比率ということで、これが新たに設けられたストックの指標と言われておりますけれども、それも公債費、公債費に準じた経費が将来にわたってどの程度の負担になるのかという、その4つの指標が新たに設けられたということが特徴でございます。

◆藤本なおや 委員  それでは、ちょっと数をお伺いしますけれども、この4つの指標の算定基準、定まらなければまだ一概に評価できないということだったんですが、18年度決算で試算ができる指標があれば、その数値をお知らせください。

◎財政課長 現在試算ができるのは実質公債費比率のみでございまして、18年度は6.3%でございます。

◆藤本なおや 委員  それで、この財政健全化法が、地方分権推進のもと、自治体の自主的な財政運営にどういった影響をもたらすのか、区の見解をお示しください。

◎政策経営部長 従来の考え方は、その年度の、ある意味では帳尻がどう合ったのかというところで、夕張の問題等々あったわけでございまして、そうではなくて、中長期的に見ながら、財政運営がどのように推移していくのか、その中で、健全的な財政運営がいかにできるのかというのをきちんと担保していく、そういった仕組みだというふうに評価してございます。

◆藤本なおや 委員  今、財政健全化法の4つの指標のうちの1つ、実質公債費比率のみ6.3%でわかっているということなんですが、従来からの起債の制限を受ける目安として使われてきた公債費比率や起債制限比率とどう違うのか。
 また、これも監査意見書なんですが、監査意見書の語句説明の中で、公債費比率の過去3年間の平均が20%を超えると起債制限を受けると、こういうふうに記載をされているんですけれども、今申し上げたとおり、実質公債費比率が導入されたことによって、起債制限の基準が18%以上だと許可制になって、25%以上になると、自治体独自の起債が制限される、こういうふうに法整備が変わったわけなんですけれども、今回の決算審議において、どちらの指標を目安として起債制限の値とするのか、わかりやすくお答えいただきたい。
 もう1つお尋ねしますけれども、実質公債費比率について、起債の制限を受ける地方債の種類、これも伺っておきます。

◎財政課長 まず、実質公債費比率、起債制限比率、それから公債費比率、これがどう変わったか、どういう内容かということでございますけれども、実質公債費比率は、先ほど申し上げましたように、18年度から起債が許可制から協議制になったということで新たに設けられました、起債の発行制限を判断する指標でございます。それまでは地方債というのは許可制でございましたので、許可をするかどうかという判断の基準、これが起債制限比率と公債費比率でございました。
 起債制限比率につきましては、それまでの基準では、例えば20%から30%であれば、福祉施設でありますとか一般単独事業の起債が不許可になるとか、あるいは30%以上ですと、一般公共債の事業が不許可になるとかということで基準が設けられておりましたし、公債費比率につきましても、過去3年の平均が20%以上は起債制限を受けるという、委員のお話のとおりの、そういう制限がございました。
 それに対しまして、今度設けられました実質公債費比率でございますけれども、18%を超えますと起債が、現在協議制ですけれども、それが許可制になるということに変わります。それから18%を超えて25%まで参りますと、これは一般単独といいまして、地方単独の事業の補助金の起債制限を受ける。また、25%から35%までは、単独事業に対する地方債の起債が制限されるということ、35%以上になりますと、一般公共といいまして、いわゆる補助事業に関する起債が制限されるという仕組みに変わってございます。

○青木さちえ 委員長  12時を回ろうとしておりますが、質疑を続行いたします。

◎監査委員事務局長 監査意見書の中に公債費比率を載せてございますけれども、これは過去のデータもここに示してございますので、そういったところの判断基準ということで参考に載せてございます。
 なぜ実質収支比率を載せてないかということですけれども、これは監査の時期、8月で主に行ったわけですけれども、そのときにはまだ、実質収支比率を出す数値、データ、大臣の決める額というのが出されてなかったということで実質収支比率を載せることができなかったということでございます。来年度については、この部分についても実質公債費比率という形で載せることになるというふうに思います。

◆藤本なおや 委員  よくわかったような、わからないような、まあ、次に行きましょう。
 こうしたことを踏まえて、9月6日、東京都は都内の市区町村の実質公債費比率を公表しましたけれども、これらの数字で判断すると、特別区は健全な財政運営と評価されて、一方で、同じ都内でも、三多摩地区は財政に苦しむ市町村が多いんじゃないか、こういったふうな形でとらえることができると思うんですが、都内でも地方格差とか地域格差が見られるわけですけれども、こういった観点から、こういった結果をどのようにとらえているのか、この辺はいかがですか。

◎財政課長 23区と都下の市町村につきましては、税財政制度が異なりますので、一概に比較することはできないというふうに思っていますけれども、結果は結果として、そういう形で出ておりますので、それはそれで受けとめさせていただくというところでございます。

◆藤本なおや 委員  この実質公債費比率の値だけでは一概に判断できないんですけれども、いわゆる東京富裕論とかひとり勝ちという認識から、今後さらに財政が豊かな、特に東京区部から地方に税源の移譲を求めるような声が高まっていく、いわゆるふるさと納税という方針を、政府は来年度の税制改正に向けて進めようとしておるわけであります。
 そこで、先月、総務省のふるさと納税研究会がこのふるさと納税について原案を公表いたしましたが、どのような構想なのか、また、これについての区長会の動き、さらに区の見解をあわせてお伺いします。

◎財政課長 ふるさと納税研究会は、委員お話しのとおり、総務省のほうの研究会が行われていまして、近ごろ報告書案の骨子というのが出されました。当初は、このふるさと納税というのは、居住地以外のところに税の一部を分配するという国のほうの考え方に基づいて、研究会にその諮問がなされて、研究会のほうでいろいろ検討してまいりましたけれども、やはり税の一部を分配するという方式はいろいろ課題が多くて、結局、その課題をクリアできなかったということで、それにかわるものとして、寄附税制の方式で行うということで報告書がまとまりつつあるというふうに承知してございます。

◆藤本なおや 委員  この新税制が仮に導入された場合、区にどれだけの影響があるのか。さらには、減税自治体構想のように、中長期的な区の財政計画についてどういった影響をもたらすと考えられるのか、この辺はいかがですか。

◎課税課長 報告書も正式に出ていない段階ですので、影響額を推定するのは非常に困難な状況ですけれども、新聞報道されている等の条件で仮に区民全員が他の自治体にふるさと納税をすると仮定した場合、19年度ベースで最大約43億円の減収が考えられます。

◆藤本なおや 委員  財政計画への影響。

◎財政課長 ただいま課税課長からの話がございました。ただ、報告書の段階で、まだ報告書も固まっていないということ、それから、それを受けて、国・総務省、財務省あたりとまた協議をして、どういう形でその仕組みが詳細構築されるかということもありますので、現段階で確定的なことは申し上げられないのは当然なんですけれども、仮に今、課税課長がお話ししたような数字であれば、やはり区財政には一定の影響があると言わざるを得ないと思いますけれども、それはあくまでも仮定の話でございまして、どうなるかということにつきましては、今後の検討の推移を慎重に見守っていきたいというふうに考えてございます。

◆藤本なおや 委員  ふるさと納税といえば一見聞こえがいいんですけれども、これはいわゆる地方の寄りかかり体質でありまして、こういったことをいつまでも続けていたら、本当の地方分権というのは達成できないと私も考えております。
 その一方で、また地方自治体は自らの力で税収を確保すること、いわゆる徴税強化をしていくということが地方財政にとっては至上命題になっておるとも考えております。先ほど来からの質疑の中でいろいろとありましたけれども、当区においては、口座振替の加入促進、コンビニで区民税が納められる、こういった工夫を凝らして、収納率が高い水準を保っているということについては一定の評価をいたしますけれども、これに甘んずることなく、税の公平性という観点からすれば、収納率100%を目指していくということが大きな目標になっておるわけでありまして、さらには、納税者に対しても納めやすい制度をまたこれからも努力してつくっていく、こういったたゆまない努力も求められているんだと思っております。
 このような中で、一部の自治体では、クレジットカードによる税金や公共料金の納付という新しい制度を始めております。また、大きな効果を上げておるとも聞いております。東京都もこの10月から水道料金をクレジットカードで支払うことができるようになったわけでありますけれども、当区においても、支払い手段を多様化し、住民の利便性を高めながら納付率の向上も図れる、税金のクレジットカード払い制度を導入すべきと考えますが、見解をお伺いするのと同時に、このシステムでの問題点、課題点、どのようにとらえているのか、特にカード会社に支払う手数料をどのように負担していくか、こういったことについての見解をお伺いします。

◎納税課長 クレジットカードの導入についてのお尋ねですが、現在、関係各課とカードの導入について検討を進めているところでございます。
 また、問題点についてですが、クレジットカードについては、委員ご指摘のとおり、手数料が大きな問題となっております。全国的に見ますと、幾つかの自治体で導入を始めておりますが、住民税に関してクレジットカードの導入をしている自治体は、現在ございません。
 その理由といたしましては、手数料なんですが、一般的に自治体で導入した場合、手数料は納付税額の1%と言われております。例えばコンビニ収納の場合は、1枚当たり30万円が今限度額なんですが、クレジットカードについても限度額はあるものの、1%の手数料を取られてしまいますと、コンビニ収納の手数料や銀行の手数料と比べて大幅に割高になってしまい、区の財政にも一定の影響を与えると考えております。
 メリットにつきましては、インターネットを使ったりとか、あるいは収納チャネルが拡大されるということで、メリットとしてはとらえております。

◆藤本なおや 委員  納税者から見れば、クレジットカードで税金を納めることができれば、ポイントもたまるわけですよね。そういった付加価値をつけることができる。その一方で、行政からしてみたら、区の滞納整理にかかっていた労力、費用、また、回収に対するリスクというものをカード会社に転嫁することができる。このメリットというのは私は非常に大きいことなのかなと、このように思っておりますので、手数料の問題など、越えるべきハードルは多々ありますけれども、ぜひ検討していただきたいと要望いたします。
 時間がありません、最後に、区民の財政に対する意識を高める、こういった政策についてお伺いします。
 平成18年度の一般会計は1,500億ということでありますけれども、私たち議員も、実際ここに座っておられる理事者の方々も、こういった予算、決算の審議をやっていても、実際これがどれだけの金額なのか、現金で見たことがないわけですよね。ただ、決算書だったりとか、数字の羅列でしか判断をしていないというような状況がありまして、ましてや、数字になれてない一般の区民の方々にとってみたら、この1,500億というのがどれだけの金額なのかというのは想像もつかない値になっているわけであります。
 これまでも区は、区民に財政状況をわかりやすく説明するために、財政白書を使ったりとか、区の広報などを使って周知をしておりますけれども、これでもまだまだ実感を得られるまでに至ってないのかなと、このように考えております。
 これからも引き続いて、区民に税金や納税の大切さをわかってもらい、さらには、我々議員も、そして、ここに座っておられる区の職員、理事者も、血税の重みを共に再認識していただき、さらなる行革を行う必要性からも、例えば区役所1階のロビーに、先日、女子美とデザイン提携をしましたけれども、この協定を使って、年間の区の予算をわかりやすく、例えば1,500億の模型をつくって、これを積み重ねて、杉並区の年間予算はこれだけあるんだよと、ここから福祉にこれだけ使っているんだ、また教育にこれだけ使っているんだよと、こういったわかりやすい、何か新しい周知方法というのをこれからもちょっと考えていく手だてはないのかなと。また、こういったことも提案しますけれども、ぜひ考え方をお聞かせいただきまして、私の質問を終わります。

◎政策経営部長 これまでも、当区におきましては、いろいろな施設で、この施設はどれぐらいの経費がかかっているのか、いろいろやってきたところでございます。今度、先ほど来のお話の中で、土日区役所ということもございます。そういった中で、庁舎のロビー等々、そういった工夫の中で、1万円札が何メートルになるか、それはわかりませんが、区民の皆さんにわかりやすく、杉並区の財政がわかるように、そういったところで努力してまいりたいと考えてございます。